松本克のブログ

国立高校の甲子園出場に関する記事でこのブログに巡り会ったので、その辺りのことが中心になるかな・・・

「二か国語放送」のニュースのアナウンサーは同時通訳と同じ報酬か…

 頭がボケないようにTVのニュース番組はなるべく音声を「二か国語放送」で聞くようにしている。
 受像機の実際の操作はしないので、「多国語放送」と言うべきなのか、「二か国語放送」なのかよくわからないが、要は、英語を聞くようにしているということで、フランス語とかドイツ語のニュースの時の主音声は日本語にしている。


 娯楽番組等のように録画で作っておけるものとは違い、ニュースだから、きちっと翻訳された原稿は無いだろう。アルバイトの外国語アナウンサーが、出勤した時に渡される日本語の原稿を放送前に目を通しておき、日本語でニュースが始まったら、同時通訳とほぼ同様のタイミングで翻訳しながらアナウンスしているのではないかと想像している。


 日本語の放送が原稿通りに流れているかを当然確認しなければならないから、少し遅れて訳し始め、やや長くなってしまうと、最後の部分は、次のニュースの頭の日本語に齧られるように重なって終わるのであろう。
 とにかく忙しいはずだ、と思っている。


 今年は夏に参議院選挙が有るなぁと考えると、前の選挙の時に考えたことを思い出す。
 ニュースで政党や候補者たちの動きを報ずる場合、ニュースとしては、誰がどこで何をどうしたと、例えば、「一見民主党の〇〇候補が、本日□□時、△△駅前で、外国人労働者問題について語った」と言えば、要件は満たしていると思う。


 それを、その時のニュースは、「〇〇候補は、『外国人労働者の受け入れを進めるため彼らに参政権を与える法律を作るべきだ』と訴えていました」というように、課題の中身、賛否等についてまで引用し紹介していた。


 しかし、ニュース番組の採り上げ方として、課題毎の中身にまで言及するというのはどうなのでしょう。ある党は法律が必要と言い、ある党は不要だと言ったとして、政治の世界では、それらのどれが本心でどれが本心でないのか、あるいはどちらも本心でないかもわからないのだ。
 単に、政党としての違いを出すための便宜的発言かもしれない。政治には嘘や駆け引きがつきものだ。どこまでをまともに相手にして視聴者に伝播する必要が有るのだろうか。
 いざ国会で採決となった時、選挙時の話とは違い「全党一致」になっているかもしれないのだ。


「放送局が関与すべき範囲」と考えた場合、事実以外のこと、特に意見の違いが有り得る問題について、ニュース番組が、その主張の内容まで伝えることは、成り行きによっては「共犯」行為に限り無く近付く可能性が無きにしも非ず、と考えるのですが、どうでしょう…


 とはきれいごとの話で、実は、自分が同時通訳のアナウンサーだったら、いい加減な政党のいい加減な公約なんか翻訳したくない! ということだったりして。


 本当にやる気が有るかどうかわからない政党の公約って、「ニュース」として伝える価値が有るでしょうか? 結果的に「嘘の共犯役」を務めているとも言えますよね。
 日本語がわからない人に日本の何をどこまで伝えるのが「公共放送」でしょう・・・