松本克のブログ

国立高校の甲子園出場に関する記事でこのブログに巡り会ったので、その辺りのことが中心になるかな・・・

【自伝】2)りんどう湖置き去り事件…

 当時の私は、社内では、とにかく酒を呑んでいれば御機嫌な『恐いもの知らずの若者』だったと思う。
「業界」と言えるかどうかわからぬ程小さな世界ではあったが、一応、「業界NO.1」の会社ではあった。
 ニッチもニッチ、よくもそういう業界に入り込んだものだと言われるかもしれないが、そこの社長の長男が我が校の卒業生で学生課に求人を出していたから、と言えば、それなりに話の筋は通るであろう。
 ただ、とにかく小さい会社だったから、入社後何年も事務系の後輩は入って来ず、いつまでも「新入社員」として甘やかされたのではないかと言われれば、否定のしようはない。


 新入社員が酒好きというのは、本来、あまり感心できる話ではないが、当時の私に同年代の他の人と違う売りが有るとすれば、学生時代の勢いからしても、「酒が呑める」ということがその一つであったことは紛うこと無き事実だったと思う。善し悪しは別として…


「ビールを1ケース開けた…」と、私をアル中患者であったかのように話を面白くしたがる人たちは言うが、自分では、「人間、そんなに呑めるものではない」と冷静に考える。
 最近は、ビールをどういう単位で数えるか知らないが、当時、ビールの1ケースというと、今でいうところの「大瓶」が縦横4x5本の木製ケースで20本、720mlx20本=14,400ml=14.4リットルということになろうか、相当な量である。


 誰もが考える。
 自分の体と解体新書の内臓分布図から考えて、10cmx15cm=150mlぐらいとしか思えない胃腸に、その100倍近い14,400mlもの物が入るというのは無理ではないか?


 学生時代は確かに「ビールの時代」も有り、体育会系ということもあって、浴びる程酒を呑んではいたが、個人的に「大瓶20本」を空けたことが本当に有ったとしたら、それはそれで人類史として貴重なことではないか。


 とにかく、良くも悪くも、珍しいことを起こし続ける新入社員の存在は、1都2県に跨る業界トップの会社の期待を受けて、ふくらみ続けるのである・・・
(つづく)