松本克のブログ

国立高校の甲子園出場に関する記事でこのブログに巡り会ったので、その辺りのことが中心になるかな・・・

『タンクマン』と『もう一人のタンクマン』、二人とも消息は不明…

 今年も6月4日は過ぎた。30年の年月が過ぎ、香港だけが少し大きな慰霊の行事を行なったようである。


「処刑された」「投獄されて精神を病んだ」「台湾でひそかに暮らしている」など真偽不明の諸説が有るそうだが、とにかく行方不明なんだそうである、あの『タンクマン』は。
 いつ、どこでメモしたのか、私の手帳には『タンクマン=王維林』と、彼の名前が残っている。


 規模は違えど、どこの共産党も、どんな独裁政権も行なうであろう『天安門大虐殺事件』だったが、一幕だけ違うシナリオ・ライターが書いたんじゃないかと思わせたのが、あの『タンクマン』のシーンである。
 あの光景だけは、妙に時間の流れがゆったりし、音が無く、人間の争う姿も無く、周囲で30万人が虐殺されたことを感じさせないものがあった。


 ただ、「戦車によじのぼり、車内の軍人を説得しようとした」ところまでは覚えているのだが、
「結局、男性は他の男たちに通りの外側に連れ出された」という部分、抱きかかえられて行ったらしいのだが、どうも頭の中にイメージが残っていない。


 事件後に行方不明となっている多数の「被害者」、殺害されたと思われる遺族で作るグループ「天安門の母」たちが共産党に真相究明と名誉回復を求めるのは当然のこととして、この記事で最後に述べられているように:
 あの日、タンクマンをひき殺さなかった軍人は、「断固たる措置を取らなかった」として処罰された可能性がある、
というのも全くその通りだと思う。
 生きているだろうとは思うけど、共産党が権力を握っている間は「引き籠る」しかないかもしれない。


 支配し、操縦し、私腹を肥やすためには、「人間的な優しさ」などは無用であるし、足手纏いでしかない、と信仰している人々であるに違いないから…