松本克のブログ

国立高校の甲子園出場に関する記事でこのブログに巡り会ったので、その辺りのことが中心になるかな・・・

中共が起こす「拉致事件」(2)桜井よしこ氏の情報…

 昨2月20日、中共による日本人拘束事件の記事を書き、さらに調査を進めていたところ、櫻井よしこ氏が同じ件につき週刊新潮の連載コラムに書いていた記事を見つけました。


 記事は2017年7月20日号だったので、私の記事で言うと、2017年5月に拘束された⑫の件までの12人についてです:


 日本人12人が現在、中国に「スパイ」として拘束されている。12人中6人は、千葉県船橋市の地質調査会社「日本地下探査」の技術者4人と、彼らが中国で雇った日本人2人である。
 社長の佐々木吾郎氏が、4人は「まじめで一生懸命な社員ばかり」だと語っている。全員、中国語は全くわからない。そんな人たちが中国側から温泉探しで協力を依頼され中国に飛んだ。郊外で温泉を掘ろうと地質調査をした。この人たちがなぜスパイなのか。彼らにどんなスパイ活動ができるのか。完全な冤罪である。これは中国が日本に仕掛けた罠であり、外交戦なのである。
 無実の日本人をいきなり拘束してスパイ扱いし、対日交渉の材料にする中国のやり口を、私たちは2010年に拘束されたフジタの社員4人の事件から学んだ。あのときは中国漁船が尖閣諸島海域で海上保安庁の巡視船に体当たりして、日中関係が非常に厳しくなっていた。中国はレアアースの対日輸出を一時止めてWTO(世界貿易機関)のルールも踏みにじった。だが結局、日本は譲歩した…

(2017年7月20日号)

●●●


 そして、その連載コラム集が『問答無用』という題名で新潮文庫から出版された際、【追記】として関係者に関わる追加情報が書き加えられていました。


 実は、昨日登載した記事の中には、自分で資料をまとめていながら、やや不可解な部分が有ったのです。
 それは、2017年3月に起きた⑥から⑪までの6件6人の件で、全て同じ地質調査会社に関する同じパターンの案件に見えながら、中共側の処理に違いが有るのです。
 残念ながら、手元に集めていた資料だけではそこが解決できず、モヤモヤしていたのですが、櫻井よしこ氏の【追記】は、正にそこを解くために書かれたような内容であり、不可解な点がたちまち氷解したのです。


 要は、この6件6人は全て千葉県船橋市の(株)日本地下探査の仕事に関わる人員です。
その内の4人は日本から飛んだ同社社員で、「中国語は全くわからない」ということも理由の一つだったかもしれません。起訴に至らず間も無く解放されて帰国しました。


 そして、その4人と一緒に行動していたであろう残りの2人は、中国企業に在籍していたという点が4人と違う点で、「中国語もある程度わかるであろうから…スパイ…」というような理由付けで起訴の対象とされたのではないかと思われ、それで2人だけは今も「服役中」なのかと解釈すると、実に明解なのです…


◆◆◆◆◆◆◆以下の通り修正します◆◆◆◆◆◆◆◆


⑥2017年3月 千葉県の(株)日本地下探査社員の男性【服役中】
       中国の会社に在籍し地下探査と行動を共にしていた日本人男性
 山東省煙台市。懲役5年6カ月(’22年9月まで)


⑦2017年3月 於山東省 千葉県の(株)日本地下探査社員の男性 起訴に至らず、解放帰国済み。
⑧2017年3月 於山東省 千葉県の(株)日本地下探査社員の男性 起訴に至らず、解放帰国済み。


⑨2017年3月 大連の和源温泉開発社員の男性で地下探査と行動を共にしていた日本人【服役中】
 海南省三亜市。懲役15年(’32年まで)


⑩2017年3月 於海南省 千葉県の(株)日本地下探査社員の男性 起訴に至らず、解放帰国済み。
⑪2017年3月 於海南省 千葉県の(株)日本地下探査社員の男性 起訴に至らず、解放帰国済み。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆